キャンプ車両 JKラングラー アンリミテッド 長期レビュー
弊社キャンプ車両のJKラングラーアンリミテッド スポーツ。つい先日3回目の車検を通し、今年で8年目に突入。走行距離も8万キロを超えました。
そこで、JKラングラーの長期レビューを、キャンパー目線でまとめていきたいと思います。
新型のJLラングラーが出て3年ほど経つため、今更JKについて書くのはちょっと旬ではないのですが…
とはいえ新型の登場によりJK型のこなれた中古のタマが増えており、そちらを狙うユーザーも多いようなのでなにがしかの参考になれば幸いです。
長く付き合っているので、良いところも悪いところも隅々まで知り尽くしています。主にJKラングラーを中古で購入ご検討の方に向けて余すことなくお伝えしていきます。
実は最近、中古車買取相場のバブルが崩壊しました。
少し前まで、半導体不足で新車の納期が遅れており、待ちきれない人が中古車に流れていました。
そのため買取価格はバブル状態でしたが、今は過熱気味の市場は落ち着きを取り戻しつつあります。
ただし、まだまだ中古車市場が下がりきったわけではないので、高く売るチャンスは残っている状況です。
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JKラングラー アンリミテッドとは
まずは私のラングラーについてご紹介します。
正式名称はクライスラー ジープラングラー アンリミテッド スポーツ。’アンリミテッド’は5ドアをあらわし、スポーツはグレード(ベースグレード)です。
年式は2014年。JK型と呼ばれるモデルで、形式名をもじって’JKラングラー’なんて呼ばれたりもしています。
2018年に新型のJL型が発売され、JK型は1つ前の型になりますね。
- 型式 ABA-JK36L
- (長さ)4,705mm × (幅)1,880mm × (高さ)1,845mm
- 車両総重量 2315kg
- 総排気量 3600cc
- 最高出力 284馬力(209kW)/6350rpm
- 最大トルク 35.4kg・m(347N・m)/4300rpm
ラングラーを買って良かったポイント
キャンプが楽しい
JKラングラーに乗っていて良かったポイント..それはやはり’キャンプとの相性の良さ’です。
テントと車を配置して、ニヤニヤしながら眺めるのが最高です。キャンプ場までの運転も気分が上がりますし、ちょっと路面が悪くなっているような時の頼り甲斐も半端ないですね。
ファミリーでも使えるユーティリティ
5ドアのアンリミテッドならファミリーカー的にも使うことができます。
趣味性が高い車の中ではファミリー適正度は高い方ではないでしょうか。
具体的には’子供が小さな4人家族’であれば対応できるように思います。ただし後述しますが後席や荷室はさほど広いわけではありません。
運転が楽しい
いい意味でも悪い意味でも、ちょっと癖のある運転フィーリングです。以下のような特徴があります。
- ハンドルが重く、直進に戻る力が弱い
- センター付近は曖昧(少し切ってもあまり曲がらない)
- 高速では直進安定性が悪く、修正舵を当てる必要がある
- ラダーフレーム特有の振動が多い
などなど普通の車にはない運転感覚がたくさんあります。もしかしたらイヤだ!という方もいるかもしれません。
でも車好きにとっては、’ちょっと変わった車に乗っている’という気持ちになれるのでむしろ楽しいです。
JKラングラーの燃費は?
燃費は街乗り6km〜7km、高速で9km〜10kmです。高速は超燃費重視のドライビング(ひたすら80km巡航)で10km。それ以上はどう工夫しても伸びません。
正直良くはないですが、2t超のボディを3.6Lのガソリンエンジンで引っ張っていることを考えれば優秀な方だと思います。
ガソリンタンクは85L入るので、満タンにするとだいたい1万円でお釣りがくるかこないか?といったところ。ただしレギュラー仕様なのでそこは救いがあります。
燃料代について覚悟が必要..というほどのものではありませんが、ボディブローのようにじわじわとお財布を痛めつけてくるのは間違いのないところです。
距離を乗る人は結構つらいかもしれないですね。
JKラングラーの弱点
積載性はあまり高くない
ラゲッジスペースはあまり広くありません。ファミリーキャンプですと人+荷物の積載性に不足を感じることがあります。
CONTENTS 1 ORCA 40qt (チャコール) クーラーボックス レビュー2 SPEC3 ディティール4 弱点…
写真はORCAの40QT(高さ44 × 幅65 × 奥行45cm)と、見えにくいですが奥にogawaのアポロンを載せています。
まあ明らかにクーラーボックスは大きすぎますが、それでもちょっと不足感は否めません。
いくつか大き目のギアを載せると、ほとんどキャパが残らない印象です。
結構大きい車なのに、なぜ荷物があまり積めないのか?というと、車内にロールバーが張り巡らされているからです。
ラングラーは屋根が外れるため、横転時などに乗員の安全を守るためのロールバーがあるのですね。そのせいで、車体サイズに比較して車内が狭くなっています。
特にミニバン(写真は三菱 デリカ D:5)と比べるとそのスペースの狭さは際立ちます。体感的にはざっと半分ぐらいと言ってもよいほど、両者には積載性能に差があります。
そのためD:5と一緒にキャンプに行くことが多いです。ラングラーの積載性の悪さをD:5にカバーしてもらう形ですね。
例えば、’ラングラー一台で家族4人+冬季のキャンプ(荷物多い)’などの場合、ルーフラックの設置をして対策する必要が出てきそうです。
後席の狭さ
一般的な乗用車と比べると後席が狭いです。(写真は新型のJL。少しレッグスペースが改善されています。)リアシートはスライド不可で、また背もたれの角度がキツく長距離はしんどいです。リクライニングもできません。
さらにレッグスペースもかなり小さく、快適に過ごせる対応身長は160cm程度まで。平均的な体格の男性ですと狭く感じます。
2人で乗る分には全く問題なかったのですが、子供が生まれてからは非常に手狭に感じるようになりました。
後席に乗る方の了承を得てから購入することをおすすめします。
ラギットな乗り心地
乗り心地ははっきりと悪いですね。段差を越えたときの突き上げ感が大きく、かなり揺れます。具体的には寝ている乳児を起こしてしまうほどです。
ラダーフレーム特有の乗り心地の癖みたいなものがありますね。
プルプルとした細かい振動もありますし、モノコックフレームの乗用車とはかなり感覚が違います。
本格的なオフローダーであるラングラーは、’ラダーフレーム’構造を採用しています。屈強なハシゴ型フレームにボディ(上屋)を乗せた作りです。タフさが最大の特徴で、道無き道をゆくオフロード車に多く採用されている構造です。
一方で、一般的な乗用車はボディ全体がフレームの役割を果たす’モノコック’構造を採用しています。舗装路での走りはモノコック構造が秀でています。
車好きにとっては、普通じゃない感じの車を運転している感覚が味わえるのでそれが楽しかったりするのですが。
そして同じラダーフレームを採用したライバルたちにも劣ります。ランドクルーザープラドやFJクルーザーといった、フロントにダブルウィッシュボーン式サスペンション(独立懸架式)を採用した車と比べると顕著に乗り心地が悪いですね。
(ラングラーはコイルリジット式サスペンション。左右のタイヤが一本の軸で繋がっている構造です。悪路にはこちらが強いと言われている)
トヨタ車はラダーフレーム車のしつけがとても上手で、その辺りはさすがと言ったところ。
維持費はやはりそれなりにかかる
JKラングラーの故障ポイント ジープラングラーを購入する際に気になるのが、「どれぐらい故障するのか?」ですよね。 結論から言って、「アメ車はたまに、小さな故障をする。」というのが実感です。 そこで、2014年に新車で購[…]
維持費はそれなりにかかります。国産でいうとLクラスミニバン(アルファードなど)と同等ぐらいですね。
中でもツライなあ..と思うのはやはり自動車税ですね。3.6Lの排気量なので66,500円。毎年5月は憂鬱です。
それから車検代もなかなかでして..何も問題がない場合は15万〜20万円ほどで収まるのですが、3回目の車検は30万円ほどかかりました。かなり手痛い出費ですね。
デフオイル漏れなどが車検のタイミングに重なったためです。
さらにちょこちょこマイナートラブルが起こりますのでそれらの修理費用がたびたび必要になるイメージです。
後部座席にエアコン吹き出し口がない
後部座席にエアコン吹き出し口がないため、盛夏はクーラーが効くまでちょっとツライです。
ちなみに新型であるJL型には後席吹き出し口が追加されました。羨ましい。
オートライトが欲しい
これは’スポーツ’限定のお話なのですが、オートライトが付いていないのが非常に不便です。高速道路などでトンネルが連続する区間では、スモールライトをつけっぱなしにしています。
しかし高確率で消し忘れるんですよね。
ちなみに上級グレードの’サハラ’はオートライトが装備されています。
ミラーが手動
ミラーの折りたたみが手動です。洗車機に突っ込むときにいちいち降りる必要があるため面倒ですね。
小回りが利かない
最小回転半径は7.1m。これはちょっと聞いたこともないぐらいの極悪な小回り性能です。ハンドル切れ角がとにかく少なく、狭い道や駐車の際は他の車と比べて1〜2回多くハンドルを切り返す必要があります。
とはいえここは好きな車ならば楽しめる部分でもあります。
ちなみに新型のJLラングラーは小回り性能が大幅に改善されており、他の車と同様の感覚になっています。
欲しければ買う価値あり
あれこれケチをつけましたが、総評としては非常に満足しています。特に人気がある車種なのでリセールバリューが非常に高い点も嬉しいですね。
参考までに、走行距離7万5千キロの時点で180万〜200万円の下取り価格を提示していただけました。購入時はローン手数料を含めて総額460万円ほどでしたが、残価率がちょっと他の車では考えられないほど高いことがわかります。
買うときはちょっと高いですが、リセールを考慮するとそれほど高い車ではない、ということです。たとえばちょっと無理目なローンを組んだとしても、途中で売却すれば残債を完済するような形で処理することも可能となってきます。
なので、欲しければぜひ買ってみることをおすすめします。少なくとも買って後悔するようなことはないですね。
ぜひ、この楽しさを共有しましょう。