ラングラーの維持費
Jeepラングラーを購入したいが、維持費が気になって踏み切れないという方は多いはずです。
筆者は2014年式のJK型ラングラーを新車で購入して乗っており、リアルな維持費を公開しますので、何らかの参考になれば幸いです。
結論から言って、ラングラーの維持費は、故障がなければ国産Lクラスミニバン(アルファードやエルグランドなど)とほぼ同等です。
しかしながら多少は故障するため、さらに修理費用がかかります。修理費用については年間10万ほどをみておくと安心です。
主にかかる月額費用をまとめると以下のようになります。
品目 | 月額費用 |
ローン支払い(税金関係含む) | 3万5000円 ボーナス月は7万円 |
基本メンテナンス代 | 1,100円(メンテナンスフォーユープログラム) |
ガソリン代 | 1万9040円(年間1万キロ走行、レギュラーガソリン1L = 160円で算出) |
任意保険 | 5500円 |
故障修理費用 | 約8000円(年間10万円ほど) |
合計 | 68,640円 |
ここまでの諸経費を合計すると、月の維持費は、だいたい7万円いくかいかないか、ぐらいとなります。
また、年間の維持費については、ローン支払いが49万円、基本メンテナンス費用が13,200円、ガソリン代が年間1万キロ走行で22万8480円、任意保険が66,000円、故障の修理費用が7万円となり、合計で80万8280円となります。
ここへさらに、駐車場代などが足される可能性もあります。筆者の場合持ち家の駐車場を利用しているため無しです。
これらの数値を算出した根拠や、詳細をご紹介します。
ローン支払い
2023モデル Jeepラングラーサハラ2.0 見積もり 2023モデル Jeepラングラーサハラ2.0(JL型)の見積もりです。 筆者は現在、2014年式のJKラングラーに乗っており、ディーラーからJLラングラー(2023[…]
2023年式ジープンラングラーサハラの車両本体価格は830万円。その他諸費用やローン金利などを含めると、総支払い額は9,210,382円です。
支払いのモデルケースを、ディーラー提案の見積もりから計算します。
一例として、頭金を100万程入れて、5年60回払いの残クレを利用することでだいたい月額3万5千円〜4万5千円程度の支払いで乗ることができます。
ただし、ボーナス月は7万円〜10万円程度の加算があり、さらに5年後の残クレ終了時に500万円近い残債が残ります。
現行型のJLラングラーは高額ですが、多くのユーザーが残クレを利用して月々の支払い価格を抑えて乗っています。
参考までに筆者の場合は、1つ前のJK型ラングラーを総支払額450万円程度で購入。月々の支払いは3万5千円ほどで、ボーナス月が10万円ほどでした。
メンテナンス費用
Jeepラングラーを扱うFCA(フィアットクライスラージャパン)のディーラーにおいて、Maintenance For Youプログラムと呼ばれるメンテナンスプランが用意されています。
こちらは、新車から3年間については基本的なメンテナンス費用がかからないプランとなっています。
しかし4年目〜5年目については66,000円で延長する必要があります。
5年目までのメンテナンス費用を月額に直すと、月額1,100円となります。
税金関係
自動車税 | 66,500円 |
自動車重量税 | 49,200円 |
自動車税環境性能割(旧:自動車取得税) | 203,700円 |
自賠責保険料(37ヶ月分) | 27,770円 |
計 | 347,170円 |
続いて税金関係を見ていきましょう。こちらもディーラーから頂いた見積もりの数値を記載しておりますので、実際にラングラーを購入するときに、ほぼそのまま掛かる税金だと考えてください。
自動車税は、毎年5月になると課税される税金で、排気量によって課税金額が変わります。
Jeepラングラーの場合、3.6LのV6エンジンのグレードで、3,500cc超4,000cc以下の区分となり、66,500円。
2Lの直4ターボエンジンのグレードで、1,500cc超2,000cc以下となり39,500円となります。
自動車重量税は、車検の際に支払う税金です。車両重量の重さによって課税金額が変わります。
Jeepラングラーは車重の重たい大きな車ですので、2.5トン超から3トン以下の区分となり、49,200円が課されます。
「環境性能割」は、以前は自動車取得税と呼ばれていたものです。
燃費性能に応じて、登録車は0~3%、軽自動車は0~2%課税されます。 つまり燃費のいい車ほど税が軽減される仕組みで、例えば電気自動車は非課税(0%)です。
ラングラーは車両価格が高額な上に、燃費性能は優れていないため、203,700円と高額になります。
自賠責保険料は強制で入る保険ですね。こちらは車検時に支払います。どの車も共通の支払額です。
合計すると、347,170円と、税金だけでもなかなかの金額になっています。
任意保険
筆者の場合、任意保険はディーラーの紹介で加入しており、おおよそ月額5500円程度です。(36歳男性、免許の色ブルー)
対人対物無制限、搭乗者障害、他車運転特約のプランです。車両保険は入っていません。やや割高なのはディーラー経由ですので仕方のない部分です。
解約してより安価なネット保険に切り替えるという手段もありますが、その旨をディーラーに伝えたところ、やめないでくれと嘆願されたため、おつきあいの意味を含めてそのまま加入しています。
ガソリン代
ガソリン代については走行距離にもよるので一概に言えませんが、筆者の場合ですと、年間に約1万キロ走行します。
燃費は、市街地走行でだいたい6km/L〜7lm/L。しかし高速道路を走ると最大で10km/L程度まで伸びますので、7km/Lと仮定します。
すると1万キロ走るのに必要なガソリンの量は、約1428L。
レギュラーガソリンが1リッター160円として計算すると、1年間に支払うガソリン代は22万8480円。
油種がレギュラーなのでそこは救いがあります。
また、新型のJLラングラーについては、ATが5速から8速になっていたり、より燃費のよい2Lターボエンジンに置き換わっているので、若干安く済みそうです。
修理費用
故障が気になるJeepラングラーですが、やはりある程度故障します。筆者は8年JKラングラーに乗っていますが、いくつかの故障を経験しました。
詳しい故障内容については以下の記事にまとめています。
JKラングラーの故障ポイント ジープラングラーを購入する際に気になるのが、「どれぐらい故障するのか?」ですよね。 結論から言って、「アメ車はたまに、小さな故障をする。」というのが実感です。 そこで、2014年に新車で購[…]
もっとも大きな故障では、エンジンのカムシャフト摩耗による異音発生のトラブルです。これは修理に27万円ほどかかりました。
他にもデフオイル漏れなど、ある程度まとまったお金が必要になる修理箇所が発生しています。
8年乗って、これまで直した修理箇所の修繕費用は、少なく見積もっても50万円以上はかかっています。
年間に直すと、だいたい7万円程度の修理費用がかかっていますから、10万円ぐらいは確保しておくと安心です。
ラングラーの維持費を抑えて乗る方法
ラングラーに8年乗った経験からお話しますと、やはり外車特有の故障がおきますので、国産車よりも維持費は割高になります。
故障修理に対する費用を少しづつ貯めておく必要がありますので、その他の維持費はできるだけ安価に済ませたいですね。
そのためにできることをご紹介します。
残クレを活用する
できるだけ維持費を抑えて乗るには、まず残クレを利用して月々の支払いを抑えることが大切です。
頭金を100万円程度用意することができるのであれば、月々3万5千円から4万5千円ほどの支払いで乗ることができます。
2023年モデルのラングラーサハラは830万円と、確かに、絶対的な金額としては非常に高額です。
しかし一方で、残クレを利用した場合の月々の返済額については、さほど、大きすぎる支払いとも言えないでしょう。
新型のJLラングラーについて、街中で非常に良くみかけますよね。あまりに多く走っているので「どうしてみんなあんなに高い車に乗れるんだろう。」と不思議に感じること、ありませんか?
理由は簡単で、高額な車でも残クレで月々の支払いを抑えられるためですね。極端な話、年収以上の金額の車にも気軽に乗ることができてしまいます。
ただし残クレはデメリットもあるので注意が必要です。まず車をカスタムすることはできません。カスタムをすると、場合によっては車の価値を下げてしまう可能性があるためですね。
原状回復が困難となる改造を施した場合などはいわゆる「追い金」が発生する可能性もあります。
また、満期となった際に、まだまだ500万円近い残債が残った状態になります。その500万円は、車両を返却することでペイします。
新しい車に乗り換える場合に、下取りとして頭金を用意することはできません。
そのため、数年ごとに、次の車の頭金を用意できる余裕が欲しいですね。
JK型の中古車を探す
1つ前の型である、JK型の中古車を探すのも手です。
現行型のJLラングラーのデビューは2018年。
2014年〜2017年式で、走行距離が3万キロ以下のJKラングラーの相場は400万円〜500万円程度ですので、JL型の半額で乗ることができますね。
国産車は型落ちになると、どうにも劣等感を覚えてしまいがちですが、ラングラーの場合は古くなったらそれはそれでカッコよく感じるのが不思議なところです。
最新のテクノロジーこそありませんが、長く乗っても廃れない普遍的な魅力がある車ですよ。
下取りではなく買取業車に売る
今乗っている車を、そのままディーラー下取りに出すと安く買い叩かれる可能性があります。
筆者の場合でも、ディーラーから提示された下取り価格はたったの110万円でした。
さすがに安すぎないですかね…確かに走行距離は10万キロ近いものの、
ラングラーといえば輸入車の中でもトップクラスにリセールが良い車種のはずです。
参考までに、同年式で、走行距離が近い条件の中古車車両を探してみると、結構強気の価格で販売されています。
この市場価格を見る限り、110万円というのは明らかに買い叩いているとしか考えられません。
念の為、買取業車にも査定してもらって、どちらで高く売れるかはしっかり確認した方がよいですね。
特に昨今では、半導体不足で新車の納期が遅れており、待ちきれない人が中古車に流れています。
中古車の平均価格がバブル状態となり、思わぬ高値で売れるケースも多いのです。
仮に10万円高く売れたら、それだけ新しい車のローン支払い額が少なくなりますし、家族で旅行に行くこともできます。
面倒くさいかもしれませんが、少しの手間で高く売れるなら確認しておいた方が良いですよね。
理想は、複数の買取業車を競争させることです。競争させることで、最高値を引き出すことができるためですね。
一括で複数業者に見積もり依頼できるサービスがありますので、そちらを利用すると効率的です。
今すぐ売る気がなくても、相場だけ知っておくだけでもディーラーとのやりとりにおいて有利に働きます。
Jeepラングラー維持費まとめ
残クレを利用した場合のJeepラングラーの月額の維持費は、だいたい7万円程度です。
また、年間の維持費については、80万ぐらいをみておく必要があります。
ラングラーは人気が高く、リセールが非常に良いことでも有名です。そのため、多少無理目なローンを組んだとしても、売却して残債を十分にペイすることができます。
無理なくローンが支払える範疇であれば、ぜひ乗ってみることをおすすめします。
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